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Itsuko Oda 1975.10.11生 ![]()
5.17ハワイカイゴール付近 |
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5時45分。目が開く。スゴ!!!6時には目覚まし止めて動き出す。
やっぱり興奮しているんでしょうね…ほんとに、ほんとにいよいよなんですよ。 朝食はレトルトのおかゆを2パック。バナナ1本にリンゴ1玉。 腹持ちするものをもっと食べていた方が良いんでしょうけど…、ま、色々ありまして…。元々余り食べ過ぎると、気持ち悪くなる方だし、これぐらいが良いね。 準備もアッと完了。 って、事で時間が余ったので、またTVを見る。 すると、米国版『Shall we dance?』を途中から見る、見入ってしまう… これが終わったら、『プリティーリーグ』が始まる。 また見ちゃう…。レース当日とは思えない時間の使い方です…(笑) で、7時40分。最後の準備を整えて、スタート地点へ。 貴重品をDry Bagに入れて、大会キャップにサングラス、大会ラッシュにグローブ、手にはパドル、最初のDrinkとFood(ウィダーとSOYJOY)を背負い、水着の左胸には親友からもらったお守りを身に付けた。 Beachまでのたった5分。この間、嬉しい気持ちと海の状況が気になる事と…、そして、ついにきたこの瞬間に、自分ひとりで挑んでいるのではないこと、皆に感謝する気持ちが沸々と湧いてきた。 色々考えたこの時間。 大会スタート地点に着くと、ふっと平常心になった。不思議でした… 多くの選手がもうスタート準備万端って言う状態。 私は前日からV-10SをBeachに近いところにおいていたので、最後の調整&セッティングを済ませる。 と、言っても、艇尾に日の丸の旗をつけるだけ(笑) ココで、茅ヶ崎のMさんと再会!!! よかったぁ~。MさんはOC-1。準備は出来ているけど、私とは反対側のBeachで準備しているようで…。そっちの方がサイズ上がっているので、入りにくいと思うけど…でも、何とかするらしい。 今日の海は昨日よりもサイズダウンしている。それでも、エスコート船に乗る人は、大きなDry Bagを担ぎ、波にもまれながらの出て行ってる。 ![]() Mさんと「調子どう?」とか「何とか完漕しようね」と話をしていたら、もう一人、Molokaiの第一人者、Tさんと出会う。 お久しぶりです!!!って挨拶するのが、HawaiiのMolokaiとは。前回出会っているのがKonaだしね…。 Tさん曰く、「今日は世界記録出るかもよ!」と。どうやらTideと流れが良いし、風がこのまま強く吹き続けると最高の状態になるらしい。 当初のスタート時刻を1時間ずらしたのも、その為とか。 私には関係ないかもしれないけど、流れが良いのはずいぶん助けてもらえることになるだろうね。 ちょっと話をしている間に、大会側の最終連絡が始まる。 チンプンカンプンなので、後でMさんに要点だけ聞く。ま、事前に言われている事と変わりなく、特に問題ないみたい。 大会側の説明が終わってから、選手皆でお祈り。全員手をつないで、お祈りをするの。無事に帰れますように…私はこの一つだけを祈り、この海に来れたことを感謝しました… MさんとTさんとは握手して、お互いに頑張りましょうと継げて、スタート準備。 半分ぐらいの選手はもう沖に出ていた。 私もタイミングを見計らって、沖へ。 スタート付近には既にエスコート船がズラッと並んでいる。自分のエスコートする選手を探していたり、船から艇を降ろす準備をしていたり…。約120艇のエスコート船と120艇のサーフスキー&OC-1。 私のエスコート船を一応探してみるけど、見つからない。 当初から、見つけることが不可と思うので、レーススタートしてから私を探してほしいとお願いしておいた。 軽くW-UPして、スタート地点へと向かう。 ![]() 空は、柔らかい水色。 雲はほとんどなく、晴天。 風はMolokai島から吹き続ける… うねりはそれほど大きく感じない。 時計を見ると8時45分。そろそろ…32マイルのレースが始まる。 各国の選手を含め、このレースのために準備し、スタートの瞬間を待っている。この空気感、なんともいえません。 緊張と不安の入り交ざった感じ。 すると、フォーンが鳴る前なのにスタートし始めた… え?????もう、スタート?????と思いながらも漕ぎ始めると、やっぱりフライングだったようで。大会用Boatがスタートラインを仕切りなおす。 身振りで「下がれ」といっているけど、戻ることは出来ないようで…時間も無いから、ラインを作り直して… ついにフォーンがなりました。 スタートです。 ![]() 私は大勢の選手にもまれることを避けて、後部からのスタート。一斉に選手は漕ぎ出す、すごい速さです。 この人たち、こんなスピードで4時間以上漕ぐのか???って言う速さ。私はこれに飲まれないように、でも気後れしないように、自分にペースを保つことだけを考えパドルし続けました。 前にいる選手群やエスコート船の引き波がすごいので、当初は自分が波に乗りながら進むことも出来ず、チンしないように漕いでいた。 しばらくすると、エスコート船が私を見つけてくれた。SZさんが大きな声で私を呼んでくれて気がついた。 レース中の私の命綱と言っても良いエスコート船を斜め後ろについてもらいながら漕ぐ… ![]() 最初の30分はやっぱり体が重く、うねりに対応しようとする為、肩に力が入り、腕だけで漕いでいることに気がつく。 徐々に体幹を使いながら漕げるようになってきた。 時折、うねりも捕まえて進む。 前方遠くに見える選手たちは二手に分かれていた。 風とうねりを受けて、左手に進む群れと、少々風とうねりを斜めから受ける状態になる右手に分かれている。 私のエスコート船のキャプテンMikeは右手に進めとアドバイスをくれた。どうやら潮の流れが強くなる可能性があるから、今のうちに右を目指した方が、最後が楽になると… 右手にドイツの国旗を掲げたエスコート船があったので、それを目印に漕ぐ…。 自分の中ではボチボチ漕げている気がしていた。 当初は何度も何度もうねりを捕まえて漕いでいたし、一度すごい大きなうねりを捕まえて、進み続けた。多分100mぐらいは一気に進んだ。あの感触は日本では味わったことない。 ココに来る前、白浜で波乗りできたけど、Powerが全く違ってる。海のおく深くから着きあがってくるようなこのうねり。 そして、海の青さ。 波やうねりを捕まえ続けて進む感触に幸せを感じていた。 私とエスコート船の前とトビウオが飛び続ける…。
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