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Itsuko Oda 1975.10.11生 ![]()
5.17ハワイカイゴール付近 |
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まず、今回のチャレンジには多くの仲間の協力があった上で、成し遂げたものと思い、サポートしてくださった皆様に感謝いたします。
初めてのチャレンジで多くの不安がありました。リース艇の事に、エスコート船、Molokaiに渡ってからの事、そして何より今まで経験していない海へ挑むこと。全てにおいて多くの人の協力なくしては、完漕は出来なかったでしょう。 レース当日、緊張と不安と興奮とが入れ混ざった状態でした。 「本当に自分が挑めるのだろうか?」 「最後まで漕ぎきることが出来るのだろうか?」 しかし、ここまで来たのに、いまさら辞めることなんて、出来ないし、したくなかった。 絶対にゴールしてみせると心に決めて、レースに挑みました。 スタートラインに並ぶまで、多くの艇とエスコート船を目の前にして、圧倒されつつも、ワクワクする気持ちも湧いてきて、なんともいえない感覚でした。 フライングスタートがあったおかげで、ちょっとリラックスしたかもしれません。 しかし、今回の目標は時間ではなく、何よりも完漕することだったので、自分のペースを崩さないことに、重点を置いて漕ぎ始めました。 澄みきった青い海と暖かい風、柔らかい水色の空。 背中から受ける風とうねりに押し出されるように漕いでいました。 日本では得ることの出来ない感覚を何度も味わいました。この大会でないと味わえない経験だと…。本当に最高でした! 中盤から後半にかけてスタミナが切れてしまい、うねりに乗り続けることもままならず、漕ぐ手を何度も止めてしまいましたが、リタイヤすることだけはしたくなかった。 多くの仲間が私をサポートしてくれて、日本で応援してくれている、そして、ゴールで待ってくれている仲間が居る。そんな仲間の気持ちを無駄にしたくなかった。そして、そう思うと、重いからだがまた漕ぎ出す…。 辛くなればなるほど、仲間や家族、協力してくれている人々の顔が脳裏に浮かんだ。 こんな経験今までしたことなかった。 32マイルを7時間2分28秒。 今まで一番長く漕いだ距離と時間でした。 この間、深く考え、今まで経験しなかった事を沢山経験させてもらえた。 この感動を日本に居る仲間やこれからMolokaiに挑みたいという仲間に少しでも伝えることが出来ればと思う。 そう簡単にチャレンジできることではないけれど、より多くのパドラーにはチャレンジしてもらいたい。 タイムや順位も重要だけど、このMolokaiの海や風を感じて、完漕することの楽しさを味わってほしいです。 今は、「また来年参加する!」と言えませんが、きっといつの日か、もっとトレーニングして、もっと楽しめるように準備して、あの海に帰りたいと思っています。
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